月間5GBの小容量であっても、YouTubeで高画質動画は視聴できますし、LINE通話も可能です。
本記事では、5GBで利用できる目安や各社の料金比較、そして選ぶポイントを解説します。また、おすすめの格安SIMも紹介するので参考にしてください。
格安SIMを選ぶ上で重視するのは料金だけではありません。その点も意識して読んでみてください。
目次
5GBで使える目安
月間5GBのデータ量で使える目安を下の表に記載しました。
項目 |
月間5GBで使える目安 |
---|---|
Webページ閲覧 |
約312時間 |
YouTube(高画質動画視聴) |
約7時間 |
LINE通話 |
約200時間 |
メール |
約100万通の送信 |
YouTubeの高画質動画が約7時間、またLINE通話が約200時間など、月間5GBの小容量であっても思いのほか使えることがわかります。
YouTubeの視聴可能な時間については画質によっても異なりますが、例えば標準画質であれば約11時間も視聴できるため、使い方や人によっては十分だと感じるかもしれません。
一方で、高画質動画を10時間以上視聴したい場合や、スマホゲームが好きで頻繁に遊びたいという人だと5GBは厳しいです。
スマホゲームの中には、初回のダウンロードだけで30GB以上消費する場合もあるため、月間5GBでは到底足りません。
高額質動画を頻繁に視聴しない、またスマホゲームもほとんど遊ばないという人に、月間5GBの格安SIMをおすすめします。
月間5GB使える格安SIMの月額料金を比較
通信費を抑えて月間5GBを使いたいのであれば、月額料金に注目しましょう。下の表に、月間5GB使える格安SIMの月額料金を記載しました。
サービス名称 |
5GBの月額料金 |
---|---|
IIJmio |
660円~990円/月 |
NUROモバイル |
825円~990円/月 |
y.uモバイル |
800円~1,070円/月 |
LinksMate |
858円~1,210円/月 |
イオンモバイル |
1,078円~1,298円/月 |
ロケットモバイル |
759円~1,430円/月 |
mineo |
1,265円~1,518円/月 |
J:COMモバイル |
1,628円/月 |
エックスモバイル |
1,848円/月 |
DTI SIM |
1,342円~2,112円/月 |
表を見るとわかりますが、J:COMモバイルやXモバイルなどは月額1,500円以上のため高額です。その点、IIJmioの月額660円やロケットモバイルの月額759円などは格安です。
しかし、金額が安いとデータ通信にしか対応していないケースもあるため、一概に安さだけで決めるべきではありません。
また、格安SIM各社で速度や対応する回線に違いもあるため、自分の目的に適ったサービスを選ぶことが大切です。
格安SIMを選ぶ3つのポイント
通信速度やSIMタイプなど、格安SIMを選ぶ際のポイントを解説します。なお格安SIMをお得に使いたい場合は、ポイント還元やセット割にも注目してみてください。
実質速度に注目する
料金が安くても、インターネットが快適に使えなければストレスに感じます。そのため格安SIMを選ぶ際は実質速度に注目しましょう。下の表に各社の実質速度を記載しました。
サービス名称 |
平均下り速度 |
---|---|
NUROモバイル |
45.95Mbps |
y.uモバイル |
45.7Mbps |
mineo |
56.32Mbps |
HISモバイル |
97.89Mbps |
LinksMate |
69.4Mbps |
速度は使用する環境や時間帯によっても異なりますが、1つの目安として押さえておいてください。下の表には、インターネットを快適に使うために必要な速度の目安を記載しました。
用途 |
速度の目安 |
---|---|
Web閲覧 |
1~10Mbps |
メール・LINE・SNS |
1~3Mbps |
動画視聴 |
2~30Mbps |
オンラインゲーム |
30~100Mbps |
音楽ストリーミング |
200~500Kbps |
格安SIMの場合、オンラインゲームに限っては快適に遊べない恐れもありますが、その他のサービスは実質速度の範囲なので心配ないと考えられます。
なお、より快適に使える格安SIMを利用したいのであれば、実質速度の速いサービスを選んでみてください。
スマホセット割やポイントバックなどで選ぶ
通信費を抑えたいのであれば、スマホセット割やポイントバックなどの特典で選ぶのも1つです。格安SIMと光回線などを組み合わせて使うことで、お得に使える場合があります。
例えば、自宅でソフトバンク光やソフトバンクエアーを使っていてワイモバイルを契約すれば、スマホセット割が適用され毎月のスマホ代が1,650円お得になります。
また格安SIM並に安い楽天モバイルと楽天ひかりをセットで使えば、光回線の通信費が最大28,800円お得に使えるのがメリットです。
他にも、ドコモのお得な料金プランであるahamoと、ahamo光をセットで使うことでdポイントがもらえるなどの特典もあります。
セット割やポイントバックなどの条件は、期間によっても内容が異なるため、詳細は各サービスの公式ページをチェックしてみてください。
SIMのタイプで選ぶ
格安SIMを選ぶ際は、SIMのタイプに注目するのも1つです。格安SIMには大きく分けて、データSIMと音声通話SIMの2種類があり、それぞれ用途が異なります。
- データSIM:データ通信機能のみを備えたSIMカード(SMS機能付きもある)
- 音声通話SIM:電話機能とデータ通信機能を備えたSIMカード
データSIMは、インターネットを利用する際に必要となるデータ通信機能を備えたSIMカードです。
電話機能を用いた発着信はできませんが、音声通話SIMよりも安いのが利点です。(※電話機能よりも品質は落ちるが、LINEなどのアプリを使用すれば音声通話は可能)
例えば、IIJmioの音声通話SIM(5GB)の月額料金は990円ですが、データSIMであれば月額440円から使えます。
一方、電話番号が付与された音声通話SIMでは、電話機能の他データ通信機能も備えています。
データSIMと比較して金額は高いですが、緊急通報ができるなどのメリットがあるため、通話機能を必要とするなら音声通話SIMを選んでみてください。
5GB使えるおすすめの格安SIM5社
月額料金や実質速度から、5GB使えるおすすめの格安SIMを紹介します。2024年5月時点のキャンペーンも記載しているので、参考にしてみてください。
IIJmio
月額料金や端末代を抑えたいと考えるならIIJmioがおすすめです。下の表に、料金や速度の詳細を記載しました。
月額料金(月間5GB) |
データeSIM:660円/月 |
---|---|
実質速度 |
平均下り速度:43.35Mbps |
速度制限時 |
300Kbps |
対応回線 |
ドコモ |
スマホセット割 |
あり |
キャンペーン |
スマホ大特価最大35,000円引き |
低速モード(通信量節約モード)使用時でも速度制限の対象になるなど、IIJmioにはデメリットもありますが、一方で下記の点はメリットです。
- 月額料金が他社よりも安い
- 他社からのMNP乗り換えでスマホが110円~購入できる
- バースト転送により低速時でも快適に使える
IIJmioの5GBは他社と比較して安いのがメリットです。データSIMは月額660円~、音声通話SIMは月額990円です。
エックスモバイルの5GB(音声通話SIM)が月額1,848円であることを考えると、IIJmioは断然お得に使えます。
また、他社からのMNP乗り換えで端末代が110円~購入できるのも魅力でしょう。その他IIJmioでは、低速モード時でもバースト転送によりページの表示が速いのも利点です。
他社よりもお得に使いたい、スマホを安く購入したい、また低速時でも快適に使いたいと考えるならIIJmioをおすすめします。
NUROモバイル
LINEのカウントフリーが便利な、NUROモバイルも5GB使えるおすすめの格安SIMです。下の表に料金や実質速度を記載しました。
月額料金(月間5GB) |
データSIM:825円/月 |
---|---|
実質速度 |
平均下り速度:45.95Mbps |
速度制限時 |
上下最大200kbps |
対応回線 |
ドコモ |
スマホセット割 |
あり |
キャンペーン |
バリュープラスお申し込み特典(利用開始月0円、MNP乗り換えでさらに3ヵ月間990円/月→495円/月) |
月間5GBのVMプランが、NEOデータフリー(XやTikTokなどのカウントフリー)の対象外となる点はデメリットですが、一方でNUROモバイルには下記のメリットもあります。
- バリューデータフリーでLINEの通信量がカウントされない
- NURO光とのセット割が利用できる
- ドコモ・au・ソフトバンク回線に対応している(※SMS付きデータSIMはドコモ・auのみ)
NUROモバイルの5GB(VMプラン)では、LINEのテキストメッセージや画像、動画の送信時に通信量を消費しないバリューデータフリーが使えるためメリットです。
無料で使えるため、普段からLINEの利用が多い人に適しています。またNUROモバイルは、NURO光とのセット割が使えるのもメリットです。
5GBのプランでセット割を利用すると、12ヵ間毎月990円の割引となり、その期間の支払いが0円になります。
またNUROモバイルの音声通話SIMとデータSIMは、ドコモ・au・ソフトバンク回線に対応しているため、SIMロックの解除手続きを気にしなくてよい点もメリットです。
HISモバイル
月間5GBは扱っていませんが、低料金で使えるためHISモバイルもおすすめの格安SIMです。月間7GBプランの月額料金の他、実質速度などを表に記載しました。
月額料金(月間7GB) |
データSIM:880円/月 |
---|---|
実質速度 |
平均下り速度:97.89Mbps |
速度制限時 |
上下最大200kbps |
対応回線 |
ドコモ |
スマホセット割 |
なし |
キャンペーン |
光回線同時ご契約で半年分の携帯代金0円! |
余ったデータ量を翌月に繰り越せない点はデメリットですが、一方でHISモバイルには下記のメリットがあります。
- 実質速度が速い
- 音声通話SIMの7GBが他社の5GB並みに安い
- 光回線との同時利用でスマホ料金の半年分が0円になる
HISモバイルの1つ目のメリットは実質速度が速いことです。インターネットをする上で重視される、下り平均速度は100Mbps近い数値が出ています。
他社だとBIGLOBEモバイルの下り平均速度が24.9Mbpsなので、HISモバイルの方が断然快適に使えます。また、HISモバイルの7GBが他社の5GB並みに安いのも魅力です。
HISモバイルの音声通話SIMの7GBは月額990円となっており、NUROモバイルやIIJmioの5GBと同額です。
その他、HISモバイルが指定する光回線と同時に契約することで、スマホ料金が半年分無料になります。速度や料金にこだわるなら、HISモバイルの申込みを検討してみてください。
y.uモバイル
y.uモバイルも、月間5GB使えるおすすめの格安SIMです。月額料金や実質速度を表に記載しました。
月額料金(月間5GB) |
データSIM:800円/月 |
---|---|
実質速度 |
平均下り速度:45.7Mbps |
速度制限時 |
上下最大128kbps |
対応回線 |
ドコモ |
スマホセット割 |
なし |
キャンペーン |
最大3ヵ月無料(全プラン対象) |
対応回線がドコモだけなので、その点は他社と比べた際のデメリットですが、一方でy.uモバイルには下記のメリットもあります。
- 余ったデータ量を有効期限なしで繰り越せる
- U-NEXTがお得に使える
- 音声通話SIMにスマホ修理費⽤保険が無料で付く
y.uモバイルは、余ったデータ量を有効期限なしで繰り越せます。IIJmioのように、翌月まで繰り越せる格安SIMは存在しますが、永久に繰り越せるのはy.uモバイルの強みです。
また、y.uモバイルはU-NEXTがお得に使えるのも魅力でしょう。U-NEXTの月額料金は通常2,189円ですが、y.uモバイルで契約すると10GB+U-NEXTで月額2,970円です。
月間10GB使いたい、お得にU-NEXTを使いたいという場合は、選択肢の1つとして検討してみてください。
そしてy.uモバイルの音声通話SIMには、スマホ修理費用保険が無料で付くのも利点です。無料でありながら、年間で最大3万円までの修理費がカバーされます。
Links Mate
多数のゲームやコンテンツが対象となる、カウントフリーがお得なLinks Mate(リンクスメイト)も5GB使えるおすすめの格安SIMです。料金や速度を表に記載しました。
月額料金(月間5GB) |
データSIM:858円/月 |
---|---|
実質速度 |
平均下り速度:69.4Mbps |
速度制限時 |
上下最大200kbps |
対応回線 |
ドコモ |
スマホセット割 |
なし |
キャンペーン |
OPPO端末購入キャンペーン |
対応する回線がドコモだけなのでその点はデメリットですが、一方でLinks Mateには下記のメリットもあります。
- 多数のゲームやコンテンツ、SNSがカウントフリーオプションの対象となる
- 対象のゲームと連携することで特典がもらえる
- 契約できるデータ容量が多い
Links Mateでは、200種類以上のゲームやAbemaTVなどのコンテンツ、そしてXなどのSNSが対象となるカウントフリーオプションが利用できます。
月額550円の有料ですが、対象の通信量カウントが90%以上オフになるため、大きなメリットです。ゲームの種類が多いので、特にゲーマーにおすすめします。
その他、カウントフリーオプションを利用して対象のゲームと連携することで、ゲーム内で使えるアイテムなどの特典も手に入ります。5GBでは2つのゲームと連携が可能です。
他にも、Links Mateは扱うデータ量が豊富なのも魅力でしょう。月間100MB~最大月間1TBまでの容量が選べるので、5GBでは足りないと感じた場合は利用してみてください。
よくある質問
最後に、月間5GBを超えたときはどうすればよいかなど、格安SIMの5GBに関するよくある質問にお答えします。
5GBを超えたらどうすれば良い?
月間5GBを超えた場合、格安SIM各社ではデータ容量の追加が可能です。下の表に、今回紹介した格安SIMでデータ容量を追加する方法や、料金を記載しました。
サービス名称 |
追加方法 |
料金 |
---|---|---|
IIJmio |
Webサイト |
220円/1GB |
NUROモバイル |
容量チャージ データ前借り Gigaプラス |
550円/1GB |
HISモバイル |
Webサイト |
200円/1GB |
y.uモバイル |
Webサイト (手動チャージ・オートチャージ)
|
330円/1GB 1,200円/10GB |
Links Mate |
Webサイト 追加容量チケット |
88円/100MB 550円/1GB 550円/月2枚(2GB分) 2,200円/月10枚(10GB分) |
各社データ容量の追加は可能ですが、同じ1GBであってもNUROモバイルのように550円のところもあれば、HISモバイルのように200円のところもあります。
NUROモバイルのデータ容量追加は他社より高いですが、その代わりGigaプラスのサービスにより、3ヵ月ごとに無料でデータ容量(3GB)がもらえるため、その点はお得です。
なお、各社データ容量の追加はWebサイト(マイページ)より行えます。
格安SIMの速度は遅い?
格安SIM各社で実効速度は異なりますが、概ね下り平均40Mbps以上は出るので遅いことはありません。サクサク検索できますし、高画質動画も視聴できます。
しかし、利用者が増える夜の時間帯(20時~24時)だと、一時的に速度が遅くなる恐れがあるのでその点は理解しておいてください。
通信品質の良さにこだわりたいのであれば、UQモバイルやLINEMOなどMNO系の格安SIMがおすすめです。
使用可能な周波数帯域が限られている、LIBMO のようなMVNOと比較して、MNOであればより快適に使うことができます
速度制限のときは何ができる?
5GBを超えて速度制限を受けると、上下最大128Kbpsのように速度が落ちてしまいますが、下記のサービスはかろうじて利用できます。
- Web閲覧
- LINEのメッセージ
- LINEの音声通話
- XなどのSNS
しかし、画像やスタンプの表示に時間がかかってしまうため、ストレスなく使えるとはいえません。その点は注意が必要です。
まとめ
ここまで、格安SIMの月間5GBでどの程度使えるのか、また選ぶポイントを解説してきました。
安く使えることは大切ですが、金額だけで決めるのではなく、速度やSIMタイプなども踏まえた上で自分に最適な格安SIMを選びましょう。
格安SIM選びで迷ったときは、本記事で紹介した、5GB使えるおすすめの業者の中から選んでみるとよいでしょう。
それぞれに、実質速度の速さやカウントフリーなどの魅力があるので、ぜひ自分の目的に適った格安SIMを選んでみてください。